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【初心者向け】Unreal Engine 5 (UE5)の基本操作まとめ
こんにちは!
今回は、ゲームエンジン「Unreal Engine 5 (UE5)」初心者向けに基本操作方法を紹介します。
また、UI(ユーザーインターフェース)の各要素の機能など、UE5を使う上で必要な基礎知識についてもあわせて説明します。
Unreal Engineとは?
Unreal Engine (UE)は、米国のEpic Games社が開発したゲーム開発用ソフトウェアです。
高度なグラフィックスやリアルタイムレンダリングなどの最新機能を、直感的に操作できるのが特徴で、ゲームだけでなく映画製作などにも用いられています。
BlenderとUnreal Engineを連携することで、例えばBlenderで作成したモデルをUnreal Engineにエクスポートしてアニメーションレンダリングしたり、ゲームのキャラクターとして動かしたりなど、幅広い創作活動に活用することができます。
ちなみに、現在使用可能なUnreal Engineはバージョン4(UE4)とバージョン5(UE5)がありますが、今から始めるのであれば、2022年にリリースされグラフィックが向上したUE5がオススメです。
こちらのリンク先の記事で紹介している有料講座では、UE5初心者でも分かりやすくUE5を使った風景の作成方法を教えてくれます。
UE5の使い方を学びたい方は、ぜひ購入を検討してみてください。
UE5のインストール方法
次に、UE5のインストール方法について簡単に説明します。
インストール方法について、詳しくは以下公式サイトで紹介されているので、そちらもあわせて参考にしてみてください。
画面中ほどの「Unrealを入手」もしくは画面右上の「ダウンロード」をクリックすると、自動でインストーラーのダウンロードが始まります。
UE5は12GB以上あるので、インストールにはある程度時間がかかります。
ディスクの空き容量に注意してください。
プロジェクトの作成
インストールが完了したら、Epic Games LauncherからUE5を起動します。
UE5が起動すると「プロジェクトブラウザ」の画面が表示されるので、新規プロジェクトを作成します。
プロジェクトとは「作成しようとしているゲーム・アプリケーションのすべてのコンテンツのデータを含む一連のファイル・フォルダ群」のことです。
プロジェクトを作成すると、こちらのように「~.uproject」というプロジェクトファイルと、コンテンツのデータを含むフォルダ群が作られます。
プロジェクトには、以下のカテゴリー・テンプレートがあります。
- カテゴリー
- ゲーム
- 映画、テレビ、ライブイベント
- 建築
- 自動車、プロダクトデザイン、製造
- シミュレーション
- テンプレート(「ゲーム」を選択した場合)
- ブランク
- ファーストパーソン
- サードパーソン
- トップダウン
- 携帯AR
- バーチャルリアリティ
- ビークル
以下の例では、「ゲーム」から「サードパーソン」を選択しています。
「プロジェクト デフォルト」で以下を設定します。
- プログラム言語
- 「ブループリント」または「C++」を選択します。
「C++」を使用する場合はVisual Studio 2022のインストールが必要です。
- 「ブループリント」または「C++」を選択します。
- Target Platform
- Desktop:PC用
- Mobile: モバイルまたはタブレット用
- Quality Preset
- Maximum: ハイエンド機能がデフォルトで有効
- Scalable: 一部機能がデフォルトで無効
- スターターコンテントの有無
- 基本的なマテリアルとテクスチャを持つメッシュを含む追加のコンテンツパックを含みます。
- レイトレーシングの有無
- リアルタイムレイトレーシングをサポートするかを選択します。
(ONにすると描画はきれいになりますが、シェーダーのコンパイルが必要なのと描画が重くなるので、慣れないうちはOFFにすることをおすすめします)
- リアルタイムレイトレーシングをサポートするかを選択します。
ひとまずデフォルトの「ブループリント」「ターゲットプラットフォーム:Desktop」「品質プリセット:Maximum」「スターターコンテンツ:無」「レイトレーシング:無」でプロジェクトを作成します。
プロジェクトの場所とプロジェクト名を設定し、「作成」をクリックします。
UI(ユーザーインターフェース)の説明
新規プロジェクトファイルの作成が完了すると、UE5の操作画面「レベルエディタ」が表示されます。
レベルエディタのUI(ユーザーインターフェース)の機能や操作方法について、詳しくはこちらの公式ドキュメントを参照してください。
レベルエディタの要素・機能
UE5の編集画面である「レベルエディタ」は、以下の要素に分かれています。
- メニューバー
- メインツールバー
- レベルビューポート
- コンテンツドロワーボタン
- 下部ツールバー
- アウトライナー
- 詳細パネル
各要素の役割を簡単に紹介します。
メニュー バー
エディタ固有のコマンドや機能にアクセスできます。
各メニューの内容はざっと以下の通りです。
- ファイル…ファイルの新規作成・保存や、インポート・エクスポートを行います。
- 編集…エディタの環境設定や、プロジェクトの設定などを行います。
- ウインドウ…エディタの要素や、レベル内にコンテンツを追加することができます。
- ツール…C++のプログラムを追加したり、デバッグなどの機能を選択します。
- ビルド…ライティングなどでキャッシュデータを作成(Blenderなど他のソフトでは「ベイク」と呼ぶこともあります)するときに使います。
- 選択…コンテンツの選択メニューです。
- アクタ…選択したアクタ(ブループリントと関連付けたコンテンツ)の操作メニューです。
メインツールバー
Unreal Engine でよく使用されるツールやエディタを開くことができます。
また、プレイモード (Unreal Editor 内でゲームを実行)を実行するショートカット(アイコン)なども含まれています。
レベルビューポート
カメラ、スタティックメッシュ、ランドスケープなど、レベルのコンテンツを3D表示します。
コンテンツドロワーボタン
プロジェクトのフォルダに保存された、すべてのアセットにアクセスできる「コンテンツドロワー」 が開きます。
こちらのように、コンテンツドロワーボタンをクリック、またはショートカットキー「Ctrl+スペース」でコンテンツドロワーが開き、ドラッグアンドドロップでレベル内にコンテンツを追加できます。
コンテンツドロワーはマウスが離れると自動で閉じてしまいます。
「レイアウトにドッキング」をクリックすると「コンテンツブラウザ」がビューポートに追加され、ずっとフォルダの階層が表示された状態になります。
下部ツールバー
コマンドコンソール、アウトプット ログ、派生データ機能へのショートカットが含まれています。
また、ソースコントロールのステータスも表示されます。
アウトライナー
レベル内のすべてのコンテンツの階層ツリービューを表示します。
コンテンツの左側の目のアイコンをクリックすることで、ビューポート上でのコンテンツの表示・非表示を切り替えることができます。
詳細パネル
アクタを選択すると、アクタに含まれるトランスフォーム、スタティックメッシュ、マテリアルなどのさまざまなプロパティが表示されます。
また、トランスフォームなどのプロパティを編集することもできます。
レベルエディタの要素の追加・移動・削除
レベルエディタの要素は、ドラッグアンドドロップで移動できます。
また、右クリックでタブの表示・非表示を切り替えることができ、タブの「×」をクリックすることでエディタの要素を非表示にすることもできます。
消したエディタの要素は、メニューバーの「ウインドウ」から再度追加できます。
レベルビューポートの操作
レベルビューポート上での、視点やコンテンツを移動する際の操作方法を一通り紹介します。
UE5はちょっと操作方法が独特なので慣れないかもしれませんが、以下を参考に覚えていきましょう!
視点(フライトカメラ)の移動
マウスを左クリックした状態で上下ドラッグで視点が前進・後退します。
また、マウスを左クリックした状態で左右ドラッグで視点が垂直軸まわりに回転します。
マウスホイールを押し込んだ状態で上下左右ドラッグで、視点を上下左右に移動できます。
マウスホイールを回転させることで、ズームイン・ズームアウトします。
また、マウスをクリックホールドした状態で、以下のキーを長押しすることでも視点を操作できます。
- W, S, A, S:前後左右に移動
- Q, E:上下に移動
- Z, C:ズームアウト・ズームイン
速度の切り替え
ビューポート右上のカメラのアイコンをクリックして表示される「カメラ速度」のスライドバーで、カメラの移動速度を調節できます。
カメラ速度を1より大きくするとカメラが大きく動き、1より小さくすると小さく動くようになります。
キーボード操作(W,A,S,D)への変更方法
UE5登場以前に使用されていたUE4のバージョンではキーボードの「W, A, S, D」のみでの視点操作がデフォルトになっていましたが、UE5では先ほど紹介した通り、マウスクリックした状態で「W, A, S, D」へと操作方法が変更になりました。
UE4を使い慣れてきた方はこの点が操作しづらいと思いますが、UE5でも従来の操作方法に戻すことができます。
トップバーの「編集」→「エディタ基本設定」→「ビューポート」→「コントロール」→「フライトカメラコントロールのタイプ」で、デフォルトでは「Use WASD only when a Mouse Button is Pressed」になっています。
「Use WASD for Camera Controls」に変更することで、従来のUE4と同様の操作方法ができます。
コンテンツの追加・削除
レベルにコンテンツを追加する際は、コンテンツドロワーからドラッグアンドドロップでコンテンツを追加できます。
また、コンテンツを削除したいときはDeleteで削除できます。
ちなみに、間違って削除してしまった場合は、「Ctrl+Z」で前の操作を取り消すことができます。
トランスフォーム
レベルビューポート右上のアイコン、またはキーボードの「Q,W,E,T」キーを選択すると、以下のトランスフォームモードを切り替えることができます。
- 選択(Q)
- 移動(W)
- 回転(E)
- 拡大・縮小(R)
こちらのように、トランスフォームギズモを使用してコンテンツを移動、回転、またはスケールできます。
また、ビューポート右上のアイコンで、3D座標へのスナップの有効/無効の切り替えや、スナップさせる距離を設定することができます。
ビューポートの表示設定
デフォルトではライティングありの状態で表示されますが、ビューポート左上のアイコンから選択することで、例えば以下のように表示方法を切り替えることもできます。
ライティングあり
ライティングなし
ワイヤーフレーム
プレイモードを実行する
メインツールバーの緑三角形のアイコン、または「Alt+P」で、レベル上でプレイモードを実行(プレイ)することができます。
ファーストパーソンテンプレートを使用している場合は、こちらのようにマウスを動かすと視点とキャラクターが動く向きが変わります。
サードパーソンテンプレートを使用している場合も、マウスを動かすことでカメラの向きと、キャラクターが動く向きが変わります。
プレイ操作をする際は、以下のようにマウスとキーボードで動かせます。
- W/Sキー:前進/後退
- A/Dキー:左/右に進む
- スペースキー:ジャンプ
- マウス:カメラの向き・進行方向を調節する
- 左クリック:弾を発射する(ファーストパーソン)
UE5の基本用語
最後に、UE5で使われる基本用語をいくつか紹介します。
以下で紹介するほかにもUE5では様々な用語が登場しますが、詳細については公式ドキュメントを参照してください。
プロジェクト
プロジェクトとは「作成しようとしているゲーム・アプリケーションのすべてのコンテンツのデータを含む一連のファイル・フォルダ群」のことです。
プロジェクトの種類および作成方法については「プロジェクトの作成」の項目を参照してください。
レベル
「レベル」とは「ゲームをプレイする領域」のことです。
「マップ」と呼ばれることもあります。
「レベルエディター」で、ライトやキャラクターなど、「アクタ」と呼ばれるコンテンツを配置して編集することができます。
アクタ
アクタは、カメラ、スタティックメッシュ(静的メッシュオブジェクト)、ライトなど、レベルに配置することができる任意のオブジェクトです。
「トランスフォーム」の項目で紹介したとおり移動・回転・スケーリングなどの3Dトランスフォームができます。
また、プログラム(C++またはブループリント)を使用して、作成(スポーン)または破壊することができます。
ブループリント
ブループリントとは日本語に翻訳すると「設計図」のことで、UE5上でノードベースのインターフェースを使用して、ゲームプレイ要素を作成するプログラムのことです。
キーボード・マウス入力とキャラクターの動き・アニメーションを関連付ける場合などで使用します。
実際のブループリントの編集方法については以下の記事で紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。
まとめ
今回は、UE5初心者向けに、UE5の基本操作方法やUE5の基礎知識について紹介しました。
UE5はBlenderなど他のソフトとは操作方法が異なるため、最初は操作に苦労するかもしれません。
ですが、UE5を使いこんでいくうちに慣れていくはずなので、こちらの記事を参考に操作方法を実践していきましょう!