【初心者向け】UE5キーフレームアニメーションの作成・レンダリング方法

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こんにちは!

今回は、 ゲームエンジン「 Unreal Engine 5 (UE5)」初心者向けに、3DCGでの基本的なアニメーション作成方法である「キーフレームアニメーション」の作り方・レンダリング方法を紹介します。

本記事では、ゲーム開発用ソフトウェアUnreal Engine 5(UE5)」について、ビューポート操作やアセット追加方法等の基礎知識があることを前提としています。

UE5のソフトウェア説明・基本操作方法については、こちらの記事をご覧ください。

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目次

キーフレームアニメーションとは?

まずは、3DCGでの基本的なアニメーション作成方法である「キーフレームアニメーション」について、簡単に説明します。

キーフレームとは、「アニメーション作成時に、位置・回転・スケールなどを指定するフレーム」のことです。

こちらは3DCGソフト「Blender」での例ですが、0フレーム目で「X位置=0m」30フレーム目で「X位置=5m」の2つのキーフレームを設定することで、立方体がX方向に移動する動きを表現しています。

キーフレームを打つことで作られたアニメーションを「キーフレームアニメーション」と呼びます。

Blender上でのキーフレームアニメーションの作成方法については、こちらの記事で解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

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UE5での基本的なキーフレームアニメーションの作り方

ここからは、UE5上で実際にキーフレームアニメーションを作成する方法を紹介していきます!

こちらのような、立方体(キューブ)が移動するアニメーションの作成方法を紹介します。

レベルシーケンスを追加しよう

UE5でアニメーションを再生するには、「レベルシーケンス」というアクター(オブジェクト)レベル(ゲームをプレイする領域)に追加する必要があります。

ヘッダーのアイコン🎬を選択し、「レベルシーケンスを追加」をクリック、階層と名前を設定し「保存」をクリックします。

すると、「レベルシーケンス」の編集画面「シーケンサーエディタ」がレベルビューポートの下に追加されます。

シーケンサーエディタは以下の4つの部分に分かれています。

  1. ツールバー:保存・レンダリングなどの一連のメニュー
  2. アウトライナー:シーケンサー上のトラック、およびトラックを追加、フィルタ、検索するメニュー
  3. タイムライン:各フレーム/時間に再生されるトラックを表示・編集する領域
  4. 再生コントロール:再生の切り替え、一時停止、その他の再生に関連する機能のメニュー
出典:Unreal Engine公式ドキュメント「シーケンサー エディタ」 URL https://dev.epicgames.com/documentation/ja-jp/unreal-engine/sequencer-cinematic-editor-unreal-engine

シーケンサーエディタの基本的な操作方法を説明します。

タイムラインの上部のオレンジ色の印は「再生ヘッド」といって、現在のフレームを表します。

マウスドラッグで移動、または再生コントロールで位置を調整できます。(キーボードの←→でも再生ヘッドを移動できます)

タイムライン上の緑色の”[“と赤色の”]”はそれぞれ開始 (緑色) マーカーと 終了 (赤色) マーカーといって、再生範囲(再生されるフレーム/時間)を示します。

タイムラインの上端のフレーム数の目盛りを右クリックで「開始時間を設定」「終了時間を設定」、または再生コントロールの「[」「]」開始/終了マーカーの位置を設定できます。

(ショートカットキー「[」「]」でも同様の操作が可能です。)

シーケンサーエディタの操作方法についての詳細は、Unreal Engineの公式ドキュメント「シーケンサーの概要」を参照してください。

シーケンサーエディタ上にキーフレームを追加しよう

実際にレベルシーケンスにキーフレームを追加し、アニメーションを再生する方法を説明します。

キーフレームアニメーションの作成手順は以下の通りです。

STEP
キーフレームを追加する対象のアクタをレベル上に追加し、アニメーションの開始位置まで移動します。
STEP
シーケンサーエディタのアウトライナー左上の「+トラック」をクリックします。

表示されるリストの「シーケンサへのアクタ」→「『Cube』を追加」で、アクタ「Cube」がシーケンスエディタに追加されます。

STEP
1つ目のキーフレームを追加します。

再生ヘッドの位置を開始マーカーに設定し、アウトライナーの「トランスフォーム」のトラックを展開、「位置」トラックの「+」マークをクリックしてキーフレーム(〇印)を追加します。

STEP
2つ目のキーフレームを追加します。

再生ヘッドを終了マーカーに移動させます。

レベルエディタ上で、ギズモを使ってアクタをアニメーション終了位置まで移動します。

「位置」トラックの「+」マークをクリックしてキーフレーム(〇印)を追加します。

再生コントロールの「プレイ」(右向きの三角形アイコン)をクリック(またはショートカットキー「Space」)すると、アクターが移動するアニメーションが再生されます。

ちなみに、以下のショートカットキーを使ってキーフレームを追加することも可能です。

  • Shift+W:「位置」にキーフレームを追加
  • Shift+E:「回転」にキーフレームを追加
  • Shift+R:「スケーリング」にキーフレームを追加
  • S:トランスフォーム(「位置」「回転」「スケーリング」すべて)にキーフレームを追加

アニメーションレンダリング

作成したアニメーションを、動画ファイル(avi)としてレンダリングする方法を紹介します。

アニメーションレンダリングを行う一連の流れは以下です。

STEP
レベルビューポート左上のアイコンをクリックし、「ここにカメラを追加」→「Camera Actor」を選択します。
STEP
レベルシーケンサーにカメラカットトラックを追加します。

再生マーカーを開始フレームにセットし、カメラカットトラックの「+」をクリックし、「新しいバインディング」から追加したカメラアクターをトラックとして追加します。

STEP
シーケンサーエディタのツールバーのアイコンをクリックし、アニメーションレンダリングを実施します。

レンダリング方法は「ムービーレンダーキュー」「ムービーシーンのキャプチャ(レガシー)」から選択できます。

ここでは、aviファイルとして出力したいので「ムービーレンダリングのオプション」から「ムービーシーンのキャプチャ(レガシー)」を選択します。

「ムービーレンダリング設定」のメニューで解像度などを設定して「ムービーキャプチャ」をクリックし、コンテンツを保存すると、動画レンダリングが始まります。

動画は、プロジェクトフォルダ階層の「Saved¥VideoCaptures」に保存されます。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-1.png

最終的に、以下の動画ファイルをレンダリング出力できました。

以上が、キーフレームアニメーションを作成しアニメーションレンダリングする一連の流れです。

キャラクターのアニメーション作成方法

スケルトン(骨格、アーマチュア)を組み込んだキャラクターのアニメーション作成方法を紹介します。

本記事では、以下2つの方法を紹介します。

  1. スケルトンエディタでアニメーションを作成する
  2. コントロールリグを使ってアニメーションを作成する

②のコントロールリグを使う方法の方が、①の方法と比べて簡単にアニメーションを作成できます。

ただし、①の方法は作成したアニメーションアセットをブループリントに組み込んだり、複数のモデルで同じアニメーションを使い回すことができるなど、応用が利くメリットがあります。

UE5のデフォルトキャラクターである「Manny」(または「Quinn」)を使ってそれぞれのやり方でのアニメーション作成方法を紹介します。

アニメーション作成方法の説明の前に、まずは以下手順でMannyをコンテンツブラウザに追加してください。

STEP
コンテンツブラウザの「+追加」→「機能またはコンテンツパックを追加」を選択
STEP
「プロジェクトにコンテンツを追加」ウインドウが開くので「サードパーソン」を選択し、「プロジェクトに追加」をクリックする。

「プロジェクトにコンテンツを追加」ウインドウは閉じてしまって大丈夫です。

コンテンツブラウザの「Characters>Mannequins」のフォルダに、MannyとQuinnのアセットが追加されています。

Unreal Engineでは、Blenderなどの外部ソフトで作成したアニメーションをFBXファイルを介して読み込むことができます。

Blenderで作成したリグモデルをFBXファイルとしてUE5にインポートしてアニメーションを再生する方法については、こちらの記事を参照してください。

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スケルトンエディタでアニメーションを作成する

コンテンツブラウザの「Characters>Mannequins>Meshes」のフォルダに、「SK_Mannequin」という「スケルトン」アクターがあるので、こちらをダブルクリックします。

すると、スケルトンを編集する「スケルトンエディター」が開きます。

「スケルトン」とは、キャラクターモデルに入れる「骨格」のことで、Blenderの「アーマチュア」に相当するものです。

また、スケルトンを組み込んだモデルのことを「スケルタルメッシュ」と呼びます。

スケルトンエディタの左側に、スケルトンを構成するボーン(骨)の階層構造が表示されます。

スケルトンエディター上で「キャラクター」→「ボーン」→「全ての階層」を選択すると、すべてのボーンを表示することができます。

スケルトンエディター上で新規アニメーションを作成する手順は以下の通りです。

STEP
ツールバーの「アセットを追加」→「アニメーションを作成」→「現在のポーズ」を選択する。

アニメーションアセットを保存する階層を選択します。

画面下にシーケンサーが追加され、アニメーションを作成できるようになります。

STEP
デフォルトでは再生範囲が1フレームしかないので広げます。

タイムラインの目盛りを右クリックし、「最後に追加します」を選択、追加したいフレーム数を入力します。

STEP
キーフレームを追加します。

再生ヘッダーを追加したいフレーム数にあわせて、ビューポートでボーンを動かし、ツールバーの「キーを設定」(ショートカットキーS)でキーフレームを追加します。

10, 20フレーム目にもキーフレームを追加して、簡易的に手を振るアニメーションを作りました。

STEP
最後に、アニメーションを保存します。

アニメーションを再生する手順は以下の通りです。

STEP
レベルシーケンサーにMannyのスケルタルメッシュを追加します。
STEP
コントロールリグ「CR_Mannequin_Body」のトラックはシーケンサーから「Delete」キーで削除します。

コントロールリグのトラックがあると、アニメーションが再生されません。

STEP
「アニメーション」トラックの「+」をクリックし、作成したアニメーションアセットを選択します。

レベルエディタ上で、手を振るアニメーションが再生されました。

コントロールリグを使ってアニメーションを作成する

レベルビューポート上で、スケルタルメッシュのボーンの位置を調節できる「コントロールリグ」というアセットを使って、キーフレームアニメーションを作成する方法を紹介します。

コンテンツドロワーの「Characters>Mannequins>Rig」にコントロールリグが入っているので、レベルビューポートに追加します。

黄・赤・橙・青色の輪や矢印の一つ一つが、スケルトンのボーンと関連付けられています。

こちらのように、レベルビューポート上でコントロールリグを動かすことで、キャラクターのポーズを作成することができます。

最初に紹介した「キューブをアニメーションさせる方法」と同様に、レベルシーケンサーを追加し、シーケンスエディター上でキーフレームを追加することで、アニメーションを再生することができます。

まとめ

今回は、UE5初心者向けに、キーフレームの概念と基本的なキーフレームアニメーションの作成・レンダリング方法を解説してみました。

UE5のアニメーション制作の最初のとっかかりとして、ぜひこちらの記事を参考にしていただければと思います。

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この記事を書いた人

CGBox編集部。CGに関する様々な記事を執筆しております。

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