【UE5】MetaHuman Creatorを使って人物モデルを作る方法【初心者向け】

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Epic Gamesから提供されている無料ツール「MetaHuman Creator」を使うことで、Unreal Engine 5(以下、UE5)上で操作できるリアルな人物モデルを制作することができます。

この記事では、MetaHuman Creatorの基本的な使い方から、作成したモデルをUE5に取り込む方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。

目次

MetaHuman Creatorとは

MetaHuman Creatorは、Epic Gamesが提供するクラウドベースのキャラクター作成ツールです。

ブラウザ上で操作でき、非常にリアルで高品質な人間の3Dモデルを簡単に作成できます。

MetaHuman Creator: https://www.unrealengine.com/ja/metahuman

顔の輪郭や目・鼻・口などを細かく調整でき、髪型や服装も選べるため、自分だけのオリジナルキャラクターを直感的に制作することが可能です。

MetaHuman Creatorで作成したキャラクターはUE5と連携でき、簡単にアニメーションを適用することができます。

特別な3Dモデリングのスキルがなくても、映画やゲームで使用できるレベルの人物モデルを作れるのが大きな魅力です。

MetaHuman Creatorを起動する

MetaHuman Creatorはブラウザからアクセスします。使用にはEpic Gamesアカウントが必要です。

https://metahuman.unrealengine.com

Epic Gamesアカウントの作成方法は、UE5導入向けの記事で紹介しているので合わせて参考にしてみてください。

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以下の手順でMetaHuman Creatorを起動しましょう。

STEP
MetaHuman公式ページにアクセスします。
STEP
Epic Gamesアカウントでログインします。
STEP
「MetaHuman Creatorを起動」をクリックします。
STEP
クラウド上のエディタが立ち上がるまで待ちます。

初回は少し時間がかかります。

起動後、すぐにキャラクターの編集が始められます。

プリセットから作成する

まずは「プリセット」からキャラクターのベースを選びます。

MetaHuman Creatorには、あらかじめ用意された複数の人物モデルが用意されており、そこから好みに合ったものを選択することで、カスタマイズのスタート地点を決められます。

プリセットは性別、人種、年齢など多様なバリエーションがあるので、目的に近いモデルを選ぶのがポイントです。

「選択を作成」をクリックすると、選択したプリセットを元にビューポート上でMetaHumanをカスタマイズできるようになります。

なお、作成したMetaHumanは、「自分のMetaHuman」ギャラリーに保存されます。

ビューポートの説明

MetaHuman Creatorのビューポート(表示領域)上で、キャラクターを確認しながら編集できます。

視点操作の方法は以下の通りです。

  • 右ドラッグ:カメラ回転
  • ホイールを押しながらドラッグ:上下にパン(平行移動)
  • ホイールスクロール:ズームイン/アウト

視点を自由に動かすことで、細かい部位の調整もしやすくなります。

また、キーボードの1~6をクリックすることで、カメラを切り替えることができます。

ビューポートのメニューは以下の部分に分かれています。

  1. 環境および品質ツールバー:ビューポートレンダリングの設定・表示の切り替え
  2. スカルプティングツールバー:顔のパーツの位置を調整
  3. アニメーションツールバー:アニメーションを切り替え
  4. 顔・髪・体のコントロール:詳細なカスタマイズメニュー

それぞれの役割について具体的に説明していきます。

環境および品質ツールバー

環境および品質ツールバーでは、以下の切り替えができます。

  1. ライティングのプリセットの選択
  2. カメラの切り替え(顔・全身・胴体・脚・足・遠くから)
  3. レンダリング品質
  4. 詳細度(LOD)
  5. クレイ表示(灰色に表示)
  6. 髪を非表示に
  7. ショートカットキーのリファレンスパネル表示・非表示

ライティングのプリセットを切り替えることで、スタジオ照明・夜の野外などさまざまなシーン上でのメタヒューマンの見え方を確認することができます。

デフォルトではLODは0ですが、数字を上げていくと解像度が粗くなります。

スカルプティングツールバー

スカルプティングツールバーでは、顔のパーツの形状・位置を調整するための3つのモードを使用できます。

  1. ブレンドモード:3~6個のプリセットをブレンドして、MetaHumanの見た目を変更します。
  2. スカルプトモード:スカルプティングツールを使って、顔のさまざまな領域を調整します。
  3. 移動モード:顔のパーツを移動させます。

これらを使ってMetaHumanの顔をカスタマイズする方法については、後のセクションで説明します。

アニメーションツールバー

アニメーションツールバーは、ビューポート上で再生される表情や体のアニメーションを切り替えます。

アニメーションの停止・再生はツールバー左側のスイッチでコントロールできます。

また、スライダーの位置を調節することで、再生されるアニメーションの早送り・巻き戻しが可能です。

アニメーションツールバーの下には5つのスロットがあり、クリックすることで再生されるアニメーションを選択できます。

また、スロットの右側の「…」をクリックすることで、スロットに別のアニメーションを割り当てることもできます。

顔・髪・体のコントロール

顔・髪・体のコントロールでは以下を詳細にカスタマイズすることができます。

  • 顔のコントロール
    • ブレンド
    • スキン
    • メイクアップ
  • 髪のコントロール
    • 眉毛
    • まつげ
    • 口ひげ
    • ヒゲ
  • 体のコントロール
    • プロポーション
    • 上半身
    • 下半身

各オプションの詳細な編集方法については、後のセクションで紹介します。

ブレンドモードでプリセットをブレンドする

スカルプティングバーに含まれる機能の一つに「ブレンドモード」があります。

以下の手順で、複数のプリセットをブレンドして新しい顔の形を作ることができます。

STEP
ビューポート画面左上の「ブレンド」アイコンをクリックする

ブレンドのビューポートが表示されます。

STEP
最大3つまでのプリセットを選択し、スロットにドラッグする
STEP
顔の各パーツ上に表示される〇印をクリックし、円形のコントロールを操作してバランスを調整する

各パーツごとに、ブレンドするプリセットやブレンド割合を調整できます。

ブレンドすることで、単純なプリセット以上に個性的な顔立ちを作れます。

スカルプト・移動モードで顔パーツの位置を調整

顔の細かい形状を調整したいときは、スカルプティングバーの「スカルプト」または「移動」モードを使います。

  • スカルプトモード:彫刻のように顔のパーツをなぞって変形
  • 移動モード:特定の部位(目・鼻・口など)を選んで位置を直接移動

スカルプトモードの操作はこんな感じです。

〇印で示された顔のパーツの編集ポイントを、左マウスドラッグで変形させます。

移動モードの操作はこんな感じです。

曲線で示された顔のパーツの位置を左クリックドラッグして位置を調整します。

これらのツールにより、顔のバランスや個性を繊細に調整することができます。

詳細なカスタマイズ方法

MetaHuman Creatorでは、顔だけでなくヘアスタイルや体型なども細かく設定可能です。

詳細なカスタマイズ方法を紹介します。

顔の調整

「顔」タブでは、肌の色・質感や、目・歯の色、メイクアップの調整ができます。

「スキン」では肌の色や、しわの有無を調節できます。

「目」では、瞳の色や光彩のテクスチャなどを調整できます。

「メイクアップ」では、ファンデーションの有無やチーク・リップの色や塗る範囲を調整できます。

かなり細かく調整できるので、実際に使いながら試してみることをオススメします。

ヘアの調整

「髪」タブからは、髪型や髪色、まつげ・ヒゲの有無を変更できます。

「頭」では、髪型や髪の色を設定できます。

リアルな髪の質感と自然なカラーリングが用意されており、キャラクターの印象を大きく左右します。

髪の光沢や、毛先を染めたりといった細かい調整もできます。

「眉」「まつげ」で、眉・まつげの形状・色を調整できます。

「口ひげ」「ヒゲ」では(MetaHumanの性別問わず)ヒゲを生やすことができます。

ボディの調整

「体」タブの「プロポーション」を調整することで、身長や体型、性別の違いなどを設定可能です。

「上半身」「下半身」「靴」では服装の種類やカラー・柄も選択でき、用途に応じた見た目を整えられます。

MetaHuman CreatorからUE5にモデルをエクスポートする

作成したMetaHumanをUnreal Engine 5に取り込む方法を紹介します。

プラグイン「Quixel Bridge」を利用した方法を紹介します。

STEP
UE5を起動し、コンテンツブラウザーからQuixel Bridgeを開きます。

初回はPluginsから有効化する必要があります。

STEP
「MetaHumans」タブから「My MetaHumans」を選択し、自分のキャラクターを選択します。
STEP
「Add」ボタンでプロジェクトに追加します。

コンテンツブラウザー「MetaHuman」フォルダ内にアセットが保存されており、レベル上にドラッグアンドドロップで追加できます。

完全にリギングされたMetaHumanキャラクターをシーン上で使用できます。

シーケンサー上でキーフレームを追加することで、すぐにアニメーションを作成できます。

UE5でリグモデルにキーフレームアニメーションを追加する方法については、こちらの記事で説明しているので、合わせて参考にしてみてください。

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まとめ

初心者でもUE5上でアニメーション可能なプロレベルの3D人物モデルを作成できる「MetaHuman Creator」の使用方法について紹介してみました。

まずはブラウザからMetaHuman Creatorにアクセスして、いろいろと触ってみるのがおすすめです。

ご自身のゲームや映像制作に、リアルなキャラクターを取り入れてみましょう!

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この記事を書いた人

CGBox編集部。CGに関する様々な記事を執筆しております。

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