【UE5初心者向け】ポストプロセスボリュームの機能・使い方

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こんにちは!

今回は、 ゲームエンジン「 Unreal Engine 5 (UE5)」初心者向けに、「ポストプロセスボリューム」の機能の使い方を紹介します。

ポストプロセスボリュームを使うことによって、実際の映像作品のような視覚効果をプレビューやレンダリング結果に簡単に追加することができるので、ぜひ参考にしてみてください。

本記事では、ゲーム開発用ソフトウェアUnreal Engine 5(UE5)」について、ビューポート操作やアセット追加方法等の基礎知識があることを前提としています。

UE5のソフトウェア説明・基本操作方法については、こちらの記事をご覧ください。

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目次

ポストプロセスとは

3DCGにおけるポストプロセス(Post Process)とは、レンダリング後の画像や動画に対して、明度・コントラスト・色調の補正やボケ・ミストなどの特殊効果を追加することです。

既存のシーンに変更を加えることなく、レンダリング結果の印象を大きく変えることができます。

Blenderを始めとする3DCGソフトではポストプロセスの機能が搭載されている他、Adobe After Effectsなどの外部の映像加工ソフトでもポストプロセスの処理を行うことができます。

ちなみに、似たような処理に「コンポジット」(Compositing)がありますが、ポストプロセスと比較すると以下のような違いがあります。

  • ポストプロセス:レンダリングされた画像に様々な効果を適用して見た目を調整する処理
    (例:色調の調整やピンボケの追加)
  • コンポジット複数の画像や映像を組み合わせて1つの画像や映像を作成する処理
    (例:実写で撮影した人物と3DCGでレンダリングした背景を合成する)

Blenderなどの各種ソフトウェアでは、コンポジットを行う際にポストプロセスもあわせて行うことができます。

Blenderで「コンポジター」を使ってポストプロセスを行う方法については、こちらの記事にまとめてあるのであわせて参考にしてみてください。

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ポストプロセスボリュームについて

Unreal Engineでは、「ポストプロセスボリューム」というアクタをレベルに追加することで、画面上にポストプロセスの効果をリアルタイムで追加することができます。

ポストプロセスボリュームの追加方法は以下の通りです。

STEP
「アクタを配置」パネルを開きます。
STEP
「ボリューム」→「ポストプロセスボリューム(PostProcessVolume)」をレベルビューポートにドラッグアンドドロップで配置します。

最初にやっておくべき設定 – Infinite Extent

ポストプロセスボリュームをレベル内に配置したら、「ウィンドウ」→「詳細」パネルを開きます。

詳細パネル上での各機能の設定方法・使用例については次のセクションで説明しますが、まずは以下の設定を行っておくことをおすすめします。

ポストプロセスボリューム設定(Post Process Volume Settings)」→「Infinite Extent(無制限に適用)」にチェック

通常、ポストプロセスボリュームの効果はビューポート上にオレンジ色で表示されるワイヤフレーム内部のみに適用されますが、「Infinite Extent」にチェックを入れることで画面全体にポストプロセスが適用されます。

特定の領域のみに適用したい場合以外は、「ポストプロセスボリュームを追加したらまずは『ポストプロセスボリューム設定→Infinite Extent』にチェック」と覚えておきましょう。

各機能の紹介・使用例

ポストプロセスボリュームを活用することで、非常に多くのポストプロセス効果を画面上に適用することができます。

ここでは、主な機能・使用例を紹介します。

Lens (レンズ)

「レンズ」カテゴリーに含まれる機能を使用することで、実際にカメラで撮影したようなリアルな視覚効果を追加することができます。

Bloom (ブルーム)

「ブルーム」を設定することで、「光の放射」の強さを表現することができます。

日差しの強いシーンやキラキラとした夜景などを表現するときに使えます。

Exposure (露出)

Exposure(露出)は、明るい場所を暗い場所を行き来するシーンで人間の目が明るさを調節する「明暗順応」を調節するパラメータです。

通常、UE5上でライティングをON・OFFすると、明暗順応を表現するために少し遅れてシーン全体が明るく/暗くなります。

Exposureの「露出補正」の値を大きくすると、シーン全体がさらに明るくなり、マイナスにすると暗くなります。

Chromatic Aberration (色収差)

現実世界のカメラレンズの色収差(光の色の違いにより焦点位置がずれて、色が分離して見える現象)を表現できます。

Dirt Mask (汚れマスク)

「Dirt Mask」によって、実際のカメラレンズについたホコリや指紋などの汚れを表現することができます。

「汚れマスクテクスチャ」に設定したテクスチャを、レンズ汚れとして画面上に表示できます。

今回の例で使用した汚れマスクのテクスチャは、こちらのリンク先のものを使用しました(無料&商用利用可)。

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Lens Flare (レンズ フレア)

レンズフレアは、現実世界のカメラで太陽や光源を写した際に表示される光の散乱をシミュレートしたエフェクトです。

Lens Flaresの強度を有効にすると光源を中心にレンズフレアが表示され、設定でサイズや色合いを調節することができます。

Image Effects(画像効果)

「ビネット(Vignette)」といって、画像の端の部分を中心部分と比べて暗くすることで、より明るい中心部分を引き立たせることを狙った表現を追加することができます。

「ビネット効果強度」を大きくすると周辺がより暗くなります。

Depth of Field (被写界深度、DOF)

Depth of Field(被写界深度)では、焦点距離に応じてピンボケを追加することができます。

Color Grading (カラー グレーディング)

「カラーグレーディング」の項目では、コントラスト、色合い、彩度などを調整することができます。

Temperature(色温度)

画面全体の色合いを調節できます。

「温度」にチェックを入れて、デフォルトの値(6500)よりも大きい値にすると暖色(オレンジ色)寄りに色合いが調整され、小さくすると寒色(青色)寄りになります。

Global, Shadows, Midtones, Highlights

「Global」の項目では、画面全体の色補正を行うことができます。

例えば「彩度」を調整することで色の鮮やかさを、「コントラスト」を調整することで明暗の強さを調節できます。

「Shadows」「Midtones」「Highlights」の項目では、それぞれ画面内の暗い箇所、中程度の明るさの個所、明るい箇所の色補正を行えます。

Misc

その他の色補正方法です。

例えば、「シーンカラーの着色」を使うことで画面全体に色を乗せることができます。

Film (フィルム)

「フィルム」の項目では、映画・テレビ制作における標準化されたカラーマネジメントシステム「Academy Color Encoding System (ACES)」に準拠したパラメータを調節できます。

フィルムの項目を使って色補正を行うことで、異なる媒体やディスプレイでも統一した色遣いを維持することができるそうです。

「フィルム」の項目は「カラーグレーディング」の項目と対応関係があります。

たとえば「傾斜」の値を大きくするとコントラストが強くなり、「白クリップ」を大きくすると、ハイライト部分の明るさが強くなります。

グローバルイルミネーション・反射

「グローバルイルミネーション」「反射」の項目では、散乱光や反射光のレンダリング結果への影響を変更することができます。

UE5では標準ライティングシステム「Lumen」を使って散乱光・反射光がシミュレーションされますが、別の方式(Screen spaceなど)に切り替えることができます。

通常の使い方であればLumenのままで問題ありませんが、描画負荷を減らしたい場合や他のライティングシステムをプラグインとして使用したい場合はこちらの項目で調整できます。

フィルム粒子

ブラウン管のテレビのようなノイズを画面に追加することができます。

まとめ

今回は、UE5初心者向けに、ポストプロセスボリュームの設定・使用方法を解説してみました。

ポストプロセスボリュームを使うことで、実際のカメラで撮影したようなリアルな視覚効果を簡単に追加できるので、ぜひこちらの記事を参考に試していただければと思います。

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この記事を書いた人

CGBox編集部。CGに関する様々な記事を執筆しております。

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