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【Blender2.9】服を作る方法まとめ!シワや貫通を再現したい!
こんにちは!
今回はBlenderなどの3Dソフトで服を作る方法を紹介します。
どうやって作るかを決めよう
まずは、服を作る方法を紹介するので、自分の作りたい方法を決めましょう。
- 身体のメッシュから複製する
- メリット : 作るのが簡単で身体の貫通を解消しやすい
- デメリット : 複雑な形を作るのは難しい
- 一からメッシュを伸ばして作る
- メリット : 好きな形を作ることができる
- デメリット : 身体の貫通や造形の把握が必要で難しい
- 物理演算で体に沿わせて作る
- メリット : 身体の形に添った形状が再現できる
- デメリット : デフォルメやフラットな見た目は再現しずらい
VRoidなどの衣装差分であれば身体から複製する
VRChatなどのキャラクターならメッシュを伸ばして作る
リアルデザインなキャラクターなら物理演算を用いて作る
といった選び方がオススメです。
身体のメッシュから複製する方法
身体から複製する場合、一番大きなメリットとしては身体のウェイトペイントを使いまわせる
といった点が挙げられます。
そのため、素体のウェイトペイントを先に終わらせておきましょう!
ちなみにVRoidなど、既にウェイトペイントが完了しているモデルはウェイトペイントを行う必要はありません。
身体のウェイトペイントを使いまわした場合のメリットとして、貫通を避けやすいといった点があります。
▼貫通とはこのような現象です
服を貫通して身体が見えてしまう場合、服のメッシュ割りを細かくしたりウェイトペイントを修正したりメッシュの位置を調整したり、実は面倒くさい作業が山盛りです。
しかし身体から複製した衣装の場合は、貫通が起きない。もしくはこういった問題を解決しやすいです。
身体を複製して別オブジェクトにする
まず、身体から服にしたい部分のメッシュを選択して複製して別オブジェクトにします。
シュリンクラップで身体から離して配置する
シュリンクラップは表面に張り付ける/シールの様に張り付けるといった挙動が可能です。
そのモディファイアを活用して身体から少し離れた位置に並べることができます。
この方法はTシャツやタイツ、パンツなどの下着などに活用ができます。
また、シュリンクラップを適用した後に頂点を微調整して好みの形にしましょう!
元の位置から動かしすぎると正しい挙動にならなかったり、メッシュを削除して張り直しするとウェイトデータは消えるので気を付けてください。
一からメッシュを伸ばして作る方法
複製や物理演算では作れない形、ゲームキャラクターの様な派手な衣装を作る場合は、1からモデリングを行う方が良いかもしれません。
まずは汚くても良いので作りたい服のイメージを持つ必要があります。
各項目で伝えていますが、3Dモデリングは完成させたいもののイメージがなければ上手く最後まで作ることはできません。
▼下絵を用意してモデリングを行いましょう!
キャップを作る手順でBlenderの操作方法が分かる動画もあるのでここから挑戦してみましょう!
モデリングがいまいち出来ない・・・という方も
▼イラストのようにモデリングができるVroidというソフトがあるので活用していきましょう!
物理演算で体に沿わせて作る方法
物理演算のクロスを用いて服を作る場合、現実のように着こなした服を再現することができます。
身体を覆う様にメッシュを貼る
まずは身体を広く包むようなメッシュを用意します。
この時、大雑把に配置してしまってもいいですが、物理演算の結果を良い方向に持っていきたいので
メッシュをLoopToolsのリラックスで均等に馴らします。
使っているLoopToolsは追加アドオンのため、こちらで紹介しています。
リラックスを使うと汚かったメッシュもこの様にいい感じになります。
実際に物理演算を行っていきましょう!
▼物理演算はこちらで紹介しています!
クロスの物理演算を行う
まず、身体に当たり判定を与えるためにコリジョンを設定します。
減衰や摩擦などが設定できますが、今回はデフォルトで進めます。
次は服の方にクロスを設定します。
重力に沿った動きになってほしいので、重さは服の重さとして3kgに
オブジェクトのコリジョンの距離を最小に変更しました。
再生して服の形状を確認してみます。
装飾が多くなったり凹凸がおおい服の場合は、物理演算では意図した形状にならない場合があります。
しかし、服のしわや撚れかたなどは物理演算でないと再現が難しい場合があるので、一長一短といったところでしょう。
服のしわを再現するには?
服のしわの再現の仕方には複数通りのやり方があります。
- スカルプトモードでしわを描く
- UVテクスチャで描く
- テクスチャに法線を元にしたしわをベイクして陰影を再現する
3の法線ベイクに関しては、Blenderや3Dモデリングの知識が多く必要なので、別の機会に紹介します。
スカルプトモードでしわを描く
スカルプトモードでしわを描く場合、動かない物であればDynatopoをオンにしてハイポリで描いていきましょう。
▼スカルプトとは?Dynatopoについても紹介しています
Pintarestなどの画像検索で実際に作りたい服でのしわのでき方を把握するのがオススメです。
今回はイラスト向けのしわの描き方を参考にしましたが、実物の写真がある場合それも参考にできますね!
イラスト・マンガ描き方ナビ
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UVテクスチャで描く
イラストのようにテクスチャにしわのイラストを描く方法です。
この方法はイラストの技術がある人に特におすすめで、3Dの再現が難しくとも絵なら再現できる!といった場合に短時間で再現することができます。
▼テクスチャペイントはこちら!
▼イラストソフトでテクスチャを描く方法はこちら!
絵心がないかも・・・といった場合にも必要なのは参考画像や知識です!
絵を描くための参考画像を用意したり、知識を得れば実は書かなくても絵心がアップするかもしれません!
▼絵の可愛いを3Dに生かすには?
服に厚みを出すにはどうしたら?
実は服に厚みを出す必要はないかもしれません!
ただ、動かない物やフィギュアなどでは厚みを出すことで立体感を出すことができるのでここで紹介します。
ソリッド化で厚みを出す
ソリッド化モディファイアで簡単に厚みを出すことが可能です。
ウェイトペイントも反映されるため、裏側の生地が表に出てくるといった不具合も起きにくいですし、簡単に厚みを出したい場合はおすすめですが、
メッシュ量が単純に倍になるので動くキャラクターなどにはオススメできません。
▼ソリッド化モディファイアの使い方
服の端をマージして誤魔化す
服の端を折り返して内側でマージさせるなど対策をして袖から奥が見えない様にできます。
ソリッド化よりは雑な厚みの出し方ですが、厚みを出したいと計画して作られたモデルの多くで使用されています。
▼マージの使い方
貫通を防ぐには?
貫通を防ぐ方法は簡単には説明できないほど難しいため詳細は以下の記事を参考にしてみてください。
▼【貫通を防ぐ】はこちら!
概要はこのようになります。
- 素体より服のメッシュ割と細かくする
- 90度以上曲がるパーツは補助ボーンを追加する
- 制限がある場合ある程度は諦める
また貫通している状態を再現してウェイトペイントを塗ることで地道に治していくことができます。
▼編集状態でウェイトペイントをする方法はこちら
また、90度以上曲がるパーツは貫通しやすいため、ボーンを細かくして段階的に曲げたり
VRChatなどの補助ボーンが活かせない場合は貫通は諦めたりします。
服を作るのに便利なアドオン
最後に服作成に便利なアドオンをいくつかご紹介していきます。
Simply Material – 複雑な衣類/生地マテリアルを簡単作成!
複雑な衣服や生地のテクスチャを簡単に作成できるアドオンです。
リアルな見た目になる折り目やしわ、ロゴなどの追加画像、透け感のアルファやセーターなどの毛感とさまざまな詳細を追加できます。
詳細は以下の記事を参考にしてみてください。
Simply Cloth Pro – クロス作成を素早くハイクオリティに!
色んな形状オブジェクトに対して幅広いクロスを作成可能なアドオンです。
シミュレーションのプリセットが幅広くあり、簡単に設定が可能になります。
詳細は以下の記事を参考にしてみてください。
まとめ
今回は服を作る方法を紹介しました。
身体から複製することでウェイトペイントを省略したり、物理演算で着せてみたり、Blenderには様々な機能があります。
理想の形を作る場合はモデリングソフトを使い倒す必要がある為、当ブログを参考にしていただければと思います!
ただVroidStudioを使用して絵のように描いたり、3Dソフトの簡単な機能を把握するだけでもTシャツなどは作ることができます。
好きなアバターに好きな服を着せたい!という気持ちにチャレンジしてみましょう!